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公開日:2020.09.12 

「AI」と「機械学習」の違いは?活用事例から関係まで徹底解説

AI(人工知能)の知識

さまざまな業界で活用されているAIや機械学習は、日常生活の中に浸透してきた言葉です。
しかし、それぞれがどのような意味を持っているのか、正確に理解している人は少ないのではないでしょうか。
実際、AIと機械学習は同じ意味だと思っている人もいるほどです。
記事では、AIや機械学習の違いやその関係性などを解説します。

AIと機械学習の違い

AIと機械学習は、似た意味を持つ単語として考えられがちです。
しかしそれぞれが違う意味を持っています。
まずAIとは、1956年に開催されたダートマス会議で提唱された研究分野のことです。
この時を境に、世界中の様々な機関によって、本格的に研究されるようになりました。
研究が開始された当初、科学者たちは、AIを極めることで人間と同等の知能を持つマシンを作ることができると考えていました。
例えば、アニメーションや映画に登場するロボットたちは自ら考え、しゃべり、行動します。
そのような未来が実現すると考えたのです。
そのようなAIを汎用AIと呼びます。

特化型AI

しかし2020年において、汎用AIは完成していません。
代わりに作られたのが特化型AIです。
特化型AIとは、あるテーマの作業のみを処理することができるテクノロジーを指します。
例えば、ウェブ上にあふれる数多の画像の中から犬の画像だけを選別して表示したり、スマートフォンのロック機能を顔認証で解除したりするシステムがそうです。

機械学習

一方の機械学習とは、人間によって指定されたデータを解析して、その作業を繰り返し処理することで学習するシステムのことを指します。
予め決められた処理を行うアルゴリズムが組み込まれていることが特徴です。
同様の処理を繰り返し行うことで、その分野におけるデータ処理能力を高めることができるため、時間をかけるほど精度が上がります。
身近な例をあげると、メールクライアントソフトのスパムフィルターがわかりやすいでしょう。
設定した当初こそ迷惑メールを受信してしまうかもしれませんが、時間をかけて機械学習をすることで、不要な受信メールを正確にブロックすることができるようになります。
機械学習が本領発揮する分野は、コンピューター・ビジョンの分野だと言われています。
これはデジタルの動画や画像をコンピューターが正しく理解するためにはどのようにすればよいかを研究する分野のことです。
例えば、自動運転技術の発達には、止まれ標識や信号を分類したり、障害物を認識したりすることが欠かせません。
そのようなシーンでの映像処理に機械学習の技術が取り入れられています。

AIと機械学習の関係

AIと機械学習は異なる概念ですが、それぞれが密接に関係しています。
AIはあるデータを分析してその一部を抜き出し、特定のアルゴリズムによってタスクを実行するプログラム全体のことです。
そのプログラムの中で実際に計算を行う部分、つまり人間で言う頭脳に該当する部分が機械学習です。
例えば、過去の棋譜データや対戦相手の試合データなどを参照して、最適な一手を導き出すプログラム全体を将棋AIと呼びます。
どう打ったら有効だろうかと考える部分が機械学習なのです。

機械学習のモデルとは

膨大なデータの中から特定の情報を導き出す時は、コンピューターの機械学習がアルゴリズムを使用して処理します。
そのアルゴリズムの処理方法は、用途に応じて異なるのが一般的です。
例えば、車載カメラに映った映像からすれ違った車の台数をカウントする処理と、複数人で会議を行った際の音声データからテキストデータを抽出する処理方法は異なります。
この処理方法をモデルと言います。
機械学習のモデルは、そのニーズによって個別に開発されるのです。
例えば部品を製造する工場の生産ラインにおいて不良品を見つけ出すモデルや、株式投資における最善策を導き出すモデル、販売店の陳列棚に並べる商品の品揃えを提案するためのモデルなど多岐にわたります。
これら機械学習モデルを開発するためには、教師データと呼ばれるビッグデータが必要です。
例えばりんごを識別する機械学習モデルを開発するには、ありとあらゆる角度から撮影したりんごの画像をコンピューターに読み込ませなければなりません。
そのデータを機械学習によって勉強することで、りんごの画像だけを抽出することができるようになるのです。
教師データは大量に必要なことはもちろん、正確でなければいけません。
もしいい加減なデータばかり集めてしまうと、正しく機械学習ができず、モデルの精度は低下してしまうでしょう。

機械学習による英語翻訳

私達の生活の中には、AIや機械学習の技術が反映されたテクノロジーが入り込んでいます。
そのひとつが翻訳システムです。
インターネットなどを介して、日本語を英語に、英語を日本語に翻訳した経験がある人は多いのではないでしょうか。
グローバル社会において、ビジネスシーンでは日常的に利用されているツールのひとつです。
そもそも翻訳システムの歴史は1980年代にまでさかのぼります。
当時の翻訳システムは、統計翻訳と言われていました。
これは統計的機械学習技術を採用した翻訳システムのことです。
膨大なデータを基にして言語を翻訳するシステムだったのですが、あまりにも精度が低く、一般的に実用化されるには至りませんでした。
次世代型の翻訳システムとして登場したのが、ニューラルネットマシントランスレーションと呼ばれる仕組みを採用したシステムです。
単語の頭文字をとってNMTとも呼ばれています。
NMTは、機械学習のひとつであるディープラーニング(深層学習)をベースにしたモデルです。
ディープラーニングとは、簡単に言うと人間が自分で考えて学習を繰り返していくのと同じように、コンピューターも自動的に学習を繰り返していくシステムのことを指します。
このディープラーニングを採用したNMTによって翻訳された文章は、まるで人間が考えたかのように自然な文章であることが特徴です。
しかも統計翻訳では難しかった、英語以外の多言語翻訳にも対応することができるようになりました。

AIによる英語学習

自分自身の英語力を伸ばすツールとしてAIを活用した英語学習アプリも登場しています。
それまで英会話をマスターするには教室に通うのが効率的だと言われてきました。
その理由はアウトプットができるからです。
英語を身につけるには、英文を読んだり聞いたりするインプットとともに、自分でしゃべるアウトプットも大切だと言われています。
英語学習アプリを利用すると、自分が話した英語が正しく発音できているかどうか、AIが分析して判定してくれるのです。

AIや機械学習を進化させるディープラーニング

あらかじめ学習する内容をプログラミングされた機械学習は、同じ内容を繰り返して処理することで、指示されたタスクを高精度で達成することができるようになります。
ディープラーニングとは、この機械学習をさらに発展させたものだと考えて下さい。
従来の機械学習との違いは、ニューラルネットワークによってデータ学習システムを強化した点です。
ニューラルネットワークとは、人間の思考回路を模倣した学習システムを指します。
このシステムを導入したディープラーニングを行うと、人間が自分自身で学習を繰り返して賢くなるのと同じように、AIも自動的にアップデートを繰り返していくことができるのです。

AIや機械学習のさらなる発展

AIの歴史は古く、概念が提唱されたときには人間に代わるほどのロボットが誕生するとさえ期待されていました。
しかし2020年において、その目標は達成されていません。
しかしAIの一部である機械学習やディープラーニングは着実に進化を遂げており、私達の生活を豊かにしてくれています。
今後も、これらのテクノロジーはさらに発展することが期待できるでしょう。


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