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公開日:2020.06.30 

ニューラルネットワークってなに?AIの学習の仕組みを学ぼう

AI(人工知能)の知識

AIは世の中のトレンドを分析してビジネスに役立てたり、様々な手続きを自動化することで暮らしをより便利に出来るものとして現代人の生活に深く関わっています。
AIが物事の特徴を識別し、分析していく過程に使われているシステムは人間の神経を模したニューラルネットワークというものです。
この記事では、AIはどのように学習してヒトのようにものを識別したり分析できるようになるのか、その仕組みを紹介します。

ニューラルネットワークはなぜ重要なのか

そもそもヒトの脳はそれぞれの神経がひとつの機能や動きだけを司っている、という例は少なく、むしろ神経どうしが関わり合ってお互いにブレーキやアクセルを掛け合いながら微妙な神経の働きの調節をしています。
視覚情報がヒトの脳に入ってきたとして、それがどのような形や色なのか、という特徴を洗い出して識別することになります。
それが知っているものなのかどうかは記憶を司る領域にアクセスする神経によって確認されますし、危険が迫っているのであれば運動野にアクセスし動いて回避するでしょう。
ヒトの脳は、情報を認識して特徴ごとに分解する機能が優れているのです。

AIが発達する以前の「機械が情報を識別する」というのは非常にシンプルで、バーコードのように決まった形のもの、既に機械が知っているものを認識することしか出来ませんでした。
そのため、読ませ方が悪くてバーコードが上手く読み取れないと、知らないものと認識して機械は読み取りません。
こうした「A」という情報が入ってきたときだけ「B」という行動を起こす、という1本の神経のようにプログラミングされていた従来の機械であれば、顔認証するときでも登録した時と寸分違わない表情をしなければ本人だと認識できない、など実用性については今一つと言わざるを得ませんでした。

しかし、近年発展してきたAIがヒトの脳が行っているような情報処理を模したニューラルネットワークでは、学習された特徴を分析して抽出することに長けています。
ヒトの顔であればどれが目で鼻で口なのかを識別して、パッチリした目なのか通った鼻筋なのかなどの特徴を識別します。
表情が変わったり、メイクをしていたとしても、特徴を識別する能力があるので分析した特徴をデータベース上の情報と照らし合わせることで本人であることを認識できるのです。

ニューラルネットワークを活用している事例

ニューラルネットワークを搭載しているAIの最大の特徴が特徴の詳細な抽出、ということから個人を特定したり識別する場面で役立っています。
例えば、顔認証システムを用いて施錠や開錠を行うセキュリティーシステムや、刑事ドラマなどで登場する個人を識別できる監視カメラなどの識別機能はニューラルネットワークを利用した識別技術と言えるでしょう。
ヒトの顔の特徴を捉える技術、という点ではデジタルカメラに搭載されている表情識別などの技術もニューラルネットワークに基づいた技術である、と言えるでしょう。
スマートフォンに搭載されているカメラにも搭載されているくらい、一般的な機能になりつつあります。

また、映像や写真だけでなく、文字やトレンドを識別する力もニューラルネットワークを備えたAIには備わっています。例えば、SNSなどで呟かれている言葉や同じ投稿に含まれる他の語を解析することによって、世の中の人が何に興味を持っているのか、逆に何を問題だと思っているのかを解析することが出来ます。さらに他の投稿や会話の内容から、発言の主が男性なのか女性なのか、年齢はどのくらいなのかという背景情報まで解析することが出来るようになったのです。こうした膨大な情報から世の中のニーズやトレンドを解析する技術はビッグデータ解析と言います。ビッグデータ解析は世の中のニーズや商品に対する反響を調べられるので、ビジネス分野では特に注目されている技術です。

ニューラルネットワークの仕組みや機能

ニューラルネットワークの特徴は、従来の「A」と入力したら「B」と出力するようなワンルートのシステムとは異なり、様々な選択肢がお互いに絡み合って特徴を識別していくことです。
「リンゴ」を識別したいのであれば、「赤い」「丸い」「光沢がある」などの特徴を捉えて「リンゴ」と識別することになりますが、その過程でAIは沢山のYesとNoを積み重ねていきます。
このYesとNoによって分岐していく条件によって様々なものを認識していく、木の枝のように複雑に分岐するアルゴリズムを人間の神経(ニューロン)に例えてニューラルネットワークと呼称しているのです。
実際に人間の脳が行っている処理に近く、これまで人間が行ってきた分析という仕事を代わりに行えるようになった画期的なシステムと言うことが出来ます。

では、具体的にニューラルネットワークはどのような仕組みで識別を進めていくのでしょうか。
「リンゴ」の識別を例にすれば、「それは赤いか」という条件付けにYes、と答えれば次の条件にAIは進みます。
「それは丸いか」という条件付けにもしNoと答えれば、それはリンゴではないかもしれません。
続いて「それは三角か」「それは四角か」などの条件付けを行うことで対象の特徴を洗い出していきます。
「それは四角か」「光沢があるか」という質問にYesと答えれば、それはリンゴではなくポストとして認識されるかもしれません。
こうした物事の特徴を連続する条件付けで捉えていく過程がAIに備えられたニューラルネットワークの特徴なのです。

そしてプログラマーは、このAIが特徴を捉えていくための条件付けをプログラミングしていくことになります。
AIを使用する目的に応じて、膨大な量の条件付けを行わなくてはなりませんが、プログラマーが設けた条件付けの分だけAIは様々なものの特徴を捉えられるようになり、より多くの情報を洗い出すことが出来るようになります。
こうしてプログラミングされた膨大な量の条件付けについて多段階的に判定を行い、AIは物事の特徴や世の中のトレンドを抽出することが出来るようになるのです。
この条件付けを行うプロセスを一般に学習、というのですがAIを製作するプログラマーの腕の見せどころだと言えるでしょう。


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