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公開日:2020.06.17 [最終更新日]2020.06.24

自動運転の現在は?AI技術の進化がもたらした自動運転の今を徹底解説

強化学習

昔のSF映画やアニメ、マンガなどには、運転手が操作をせずとも、車が目的地まで自動で運転するという描写がありました。
そんなマンガやアニメで描かれた世界に現実が追いつこうとしています。
AI技術の進歩は、自動運転の実現をもたらしたのです。
しかし、安全性や正確性など、安心して利用するためにはまだまだ課題も多く残っています。
今回は、そんな自動運転の現在について説明します。

 

自動運転とはどのような技術か


自動運転は、読んで字のごとく、ドライバーによる運転操作なしで自動車を操る技術です。
搭載される技術によって、0から5の6段階のレベルが定められています。
このうち、レベル3以上のものが狭義の「自動運転」とされており、レベル2以下の技術は「運転支援」と呼ばれます。
いずれの技術段階においても、AIが状況に合わせて最適な操作を判断することが特徴です。

運転支援の場合は、自動操作は行われますがあくまでも補助的なもので、主たる運転操作はドライバーが行います。
レベル2までに該当する技術としては、車間距離を維持するための加減速のコントロールや、車線の逸脱を防ぐためのステアリングの調整などがあります。
車体の各部にセンサーが搭載され、車間距離が離れすぎている場合は加速、車間距離が近すぎる場合は減速を行うようにAIが指示を出します。
また、道路に描かれた車線境界線を読み取ることで、車線の逸脱の恐れが無いかをAIが判断します。
車線からの逸脱が起きると判断した場合、ステアリング操作を行って逸脱を回避します。

レベル3の技術では、高速道路などの特定の場所において、操作が自動化されます。
ドライバーは障害物を回避するなどの緊急時における操作のみを担当します。
レベル2までの技術に加えて、カメラで標識や周囲の車を捉えることで、AIが交通状況を認知して運転操作を行う技術が加わります。
このため、自動運転が可能な状況においてはドライバーによる操作は不要です。
レベル4の技術になると、緊急時の操作も自動運転システムに委ね、運転操作からの解放が進みます。

レベル5の自動運転技術に至ると、場所の制限すらなくなるため、運転操作の完全自動化が達成されます。
目的地を設定するだけで、AIが最適なルートを判断して全ての運転操作を実施するのです。
この段階において、自動運転車は従来の車とは全く異なるパーソナルモビリティ手段として確立されます。
ハンドルやアクセル、ブレーキといった、人間が運転に必要な機器が不要となるため、これらが取り払われて、電車の個室座席のようなインテリアに変わることが想定されています。

自動運転はどのようなメリットをもたらすのか

自動運転を導入するメリットとしては、まず第一に、交通事故の減少が挙げられます。
交通事故の要因には、ドライバーの不注意からくるミスや、操作の誤りがあります。
運転に必要な判断を全てAIに委ねることで、こうした不注意や操作ミスから来る交通事故を防ぐことが期待されています。
高齢化社会においては、認知症の患者が車を運転することによる事故が問題になっており、自動運転はこの状況を解消するための有効な手段として開発が進められています。

また、自動運転では適切な車間距離の維持や、トラフィック状況等から最適なルート判断を行うため、特定の道路に車両が集中して渋滞が発生するケースも減少します。
先述の交通事故の減少も、渋滞の解消に貢献するため、渋滞の発生する確率を大きく引き下げることが可能です。
加えて、運転操作そのものから解放されるため、運転に伴うストレスや、悪質なドライバーによる危険運転も存在しません。
このように、人間が運転を行うことで発生していた問題が、自動運転によって解消されることが期待されています。

自動運転が一般化することで、カーシェアリングの増加が見込まれることも予想されています。
必要な時にだけ自動運転車を呼び出すため、車を自分で所有する必要はありません。
車検や維持費、自動車保険と言ったコストや手間の問題も解消されるほか、ゆくゆくは駐車場も減り、駐車場用地を別の用途に活用できるようになるなど、街づくりや都市計画などにも影響を与えると考えられています。

 

 

世界的に自動運転はどのような状況にあるのか


2010年頃から、欧米の自動車メーカーでは盛んに自動運転車の開発が進められています。
現在はレベル2の運転支援機能を搭載した自動車が一般流通しており、レベル3、レベル4の公道走行試験の実施が盛んです。
中でも、アメリカのテスラやウェイモなどは、積極的に自動運転技術の実用化に向けた開発を行っており、テスラはモデルSやモデルXといった電気自動車にテスラ・オートパイロットと呼ばれる自動運転システムを搭載するなど、自動運転技術を引っ張る存在として存在感を示しています。

ヨーロッパでは、特にドイツの自動車メーカーが自動運転技術の開発に意欲的です。
フォルクスワーゲンやアウディ、ダイムラー、BMWといった名だたるメーカーが自動運転の研究を進めており、中でもアウディは2017年に、レベル3相当の自動運転機能である「Audi AIトラフィックジャムパイロット」を搭載した車両を販売するなどの目立った動きが見られます。
フォルクスワーゲンも、自社ホームページ上で自動運転技術に関する情報の周知を行うなど、自動運転の開発や広報に積極的です。

日本における自動運転は現在どのような状況なのか

日本においては、1980年代から自動運転に関する技術の開発を進めていましたが、2010年以降は欧米諸国のメーカーに対して一歩出遅れている状況でした。
ここから巻き返しを図るべく、2013年以降の成長戦略に自動運転システムの推進が盛り込まれ、国土交通省では法整備に向けた検討会が行われるなど、国を挙げて様々な施策が行われました。
その結果が実り、法整備においては日本が世界を引っ張る形となり、2020年6月現在は運転手に安全運行義務が課されることを前提に、レベル3までの自動運転車が公道を走ることを許可されています。

 

2019年11月には秋田県で自動運転車によるサービスが開始された他、2020年4月には茨城県境町において全国初の自動運転による路線バスが導入されました。
同じ年にはホンダがレベル3の自動運転車を年内に発表すると宣言しており、トヨタもレベル4相当の技術が搭載された自動運転車について、体験試乗会が可能なレベルのものが完成しています。
2020年以降は、官民ともに自動運転技術や法整備について、日本が主導的な立場に立って推進していくことが期待されています。


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