
「チャットボットを導入したいけどどんなツールを使えばいいかわからない」
このようにお悩みのIT担当の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
チャットボットの開発は以下の2つのポイントが重要です。
・ツールをきちんと選ぶ
・導入前に3つの準備をしておく
そこで、今回の記事では、以下の3点について詳しく解説しております。
・チャットボット開発の前に準備すべき3つのこと
・おすすめ有料チャットボットツール3選
・おすすめ無料チャットボットツール3選
チャットボット開発の前に準備しておくべき3つのこと
まずはチャットボットを導入する前にどんなことに注意すべきなのかを3つのポイントで紹介していきます。
解決したい課題を明確にする
まずは、チャットボットを導入してどんな課題を解決したいのかを考えましょう。実は、チャットボット導入で多い失敗は、「本当はチャットボットじゃなくても解決できる課題だった」ということです。
例えば、「社内のナレッジ共有のためにチャットボットを開発したい。」となった場合を考えましょう。社内の人数が多い大企業や、人数が急激に伸びているベンチャー企業であればいいかもしれません。
しかし、もしかしたら10人規模の部署であれば口頭で伝えたほうが早いかもしれません。
「なんとなくチャットボットを導入した。」とならないように、どんな課題を解決したいのかをきちんと事前に定義しておきましょう。さらに、それは本当にチャットボットがもっとも効率的なのかについて考えることも必要です。
AIチャットボットか1問1答チャットボットかを決める
実はチャットボットには2つの種類があります。
1つは、AIチャットボット、2つ目は一問一答チャットボットです。AIチャットボットは深層学習によってどんな言葉が来たらどんな言葉を返すべきなのかを学習していきます。
一方で、一問一答チャットボットは事前に登録しておいた質問に対して答えを返してくれます。
例えば、HP上でのチャットボットによる顧客対応であれば、AIチャットボットを活用したほうが幅広い質問にも対応することができます。
対して、社内用のFAQ対応のチャットボットであれば、ある程度の質問と答えを用意しておけば対応できるかもしれません。
チャットボットを導入するにあたっては「なんとなくAIでかっこいいから」ではなくきちんと目的や課題に適したチャットボットを導入しましょう。
社内リソースの確認
意外と忘れがちなのは「社内リソースの確認」です。チャットボットの開発には会話の登録、蓄積データの処理、会話シナリオの作成などの様々な業務が発生します。それは、AI型でも一問一答型でも同様です。
社内リソースが足りずに結局だれも開発できず運用できていないとなる事例も少なくありません。チャットボットを導入する企業にはチャットボット運用担当の方がいる企業も少なくありません。
「チャットボットがこんなに手間がかかるなんて思わなかった」とならないように事前に発生する業務量と社内リソースについてまとめておきましょう。
2020年版 チャットボットの活用事例まとめ記事はこちら
ここからは、チャットボットを開発するために必要なチャットボットツールについて紹介します。
無料チャットボット開発ツール3選
まずは無料でチャットボット開発が可能なツールを紹介します。
DialogFlow
DialogFlowはGoogleが提供するチャットボット開発ツールです。だれでも無料でチャットボットが開発できるシステムとしては最も有名です。
メリットはLINEやMessengerなど主要なメッセージツールと連動できる点です。さらに、システム自体はグローバルに対応することができます。そのため、海外とのやり取りも検討している企業にはオススメです。
課金体系は、FirebaseというGoogleのデータベースを使用する際にデータ量に応じて課金が必要になります。
「Dialogflow」のWebhook機能説明はこちら
IBM Watson Studio
IBM Watson StudioはIBMが開発したチャットボット開発ツールです。
メリットは直感的にシナリオ構成ができる点や、AIが自動で会話の内容を分析し改善する点です。
課金体系は、256ギガの容量を持つ無料版、従量課金制、月額課金制の3つのパターンがあります。チャットボット開発のノウハウを自社で持っていない場合には、まずは無料版で試してみましょう。
Watson Conversationを使ったチャットボットの作り方の説明はこちら
Repl-AI
Repl-AIは国産のチャットボットツールです。豊富なシナリオテンプレートを持っているため初期の開発コストを下げることができます。
さらに、AIを活用して日本語ならでは曖昧な表現にも対応することができる点も強みの1つです。
課金体系は、作成可能ボット数が1つの無料プランから、個別に見積もりが必要なEnterprise向けプランまであります。まずは1つの部署内でためしながら、開発することをおすすめします。
有料チャットボット開発ツール3選
ここからは有料のチャットボットツールを紹介します。
Chamo
Chamoはホームページ上での顧客対応に特化したチャットボットツールです。
ホームページ上での顧客とのやり取りをデータ化し、ホームページの改善や、顧客対応に活用できます。さらにデータをCSVファイルで可視化し、分析に役立てることができます。
さらにスマホ版や、WEB版にも対応しているため、開発の手間も抑えることが可能です。顧客のすべてのタッチポイントでデータを活用できる点では使いやすいチャットボット開発ツールです。
hitobo
hitoboはWEB上でのやり取りに特化した国産チャットボットツールです。
大きな強みは、運用コストの低さです。一般的には回答分を準備した後には、シナリオ設計等のさまざまな運用コストがかかります。しかしhitoboは、回答分を作成後にすぐに運用開始できるため、時間や労力を削減することができます。
導入まで時間がない場合や、チャットボットを一度すぐに実装してみたい場合にはhitoboから始めることをおすすめします。
hachidori
hachidoriは国産のチャットボット開発ツールです。WEB上だけではなく、LINEやMessengerなど様々なメッセージアプリと連携することができます。
ハチドリの強みは、機能性にあります。例えば、メッセージアプリから店舗予約を可能にしたい場合や、簡単なクイズを行いたい場合にもツール上ですぐに活用できます。
さらに、顧客対応という面でも、データを集めて解析を手伝ってくれます。
そのため、チャットボットに様々な機能を持たせたい場合にはhachidoriを導入することをおすすめします。
チャットボットの価格や機能で徹底比較まとめ記事はこちら

まとめ
今回は、チャットボット導入の注意点とおすすめの無料・有料チャットボット開発ツールについて紹介しました。
チャットボットと一口にいっても様々な特徴のツールがあります。チャットボットを使って解決したい課題とチャットボットの特徴をきちんとすり合わせることが重要です。
ユーザーとのコミュニケーションに活用し、お問い合わせなどを円滑化できるよう、チャットボット開発を検討する際には、ぜひ紹介した3点を意識して取り組んでくださいね。