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公開日:2019.05.29 [最終更新日]2019.06.16

中小企業でもできた!AI活用で3Dプリント部品の見積もりを自動化した最新事例

カテゴリー: AI(人工知能)の作り方

同社で作られたエンブレムの切削加工品

こんにちは、三谷です。

今回は、中小企業の製造業で、AI(人工知能)による見積りシステムを自社で作られた、株式会社イナックの谷口様にインタビューをさせていただきました。
大きな金額をかけなくてもAIを活用できる時代が来ていることが実感できる内容ですので、是非御覧ください。

こんにちは。今日はよろしくお願い致します。

よろしくお願い致します。

まず始めに、AIを作ろうと思われたきっかけを教えてください。

2018年の始めころ、ネットサーフィンをしていたところ、「ディープラーニングが来ている」という記事を読みました。
AIについては毎日のようにニュースが出ていましたので、これからの時代にはAIが必須になるのかな、自社の仕事だとどこで使えるかな?というところから興味を持ち始めました。
私たちの会社は、製造業の中でも、部品などの試作品を専門で取り扱っています。
その中で、樹脂の切削加工をしているため、切削加工機を自動的に動かせないかということで、AIによって切削用のデータを作成するCAMの自動化ができないかということを思いながら勉強できるところを探していたんです。

同社で作られたエンブレムの切削加工品
同社で作られたエンブレムの切削加工品

そこで勉強のために弊社のセミナーをご受講いただいたんですね。

はい。地元の名古屋でセミナーをやっているところもあったのですが、しっかりした内容のところを受けたいと思って探しました。
その当時、AI研究所のページを見つけて、わかりやすそうだということでセミナーを受講しました。
3Dワークス株式会社(AI研究所の運営元。現在は会社名変更により株式会社VOST)という名前が、自分たちのやっている3Dの加工に近いのかな、というのもあって、引っかかりました。

ありがとうございます!
3Dに関することとAIを両方やっている会社は少ないですからね。
セミナーはいかがでしたか?

ディープラーニングでどこまでできるのかということを知りたかったのですが、とても満足できる内容でした。基本的な用語や仕組みの説明から、クレジットカード審査や画像認識のAIをその場で作るワークショップまで1日でできたので、実感を持って「AIってここまでできるんだ、こうやって作るんだ」という全体感を理解できました。
急用で前半のみの受講になったのですが、後日振替していただけたのでそちらも好印象でした。
講師の方も違ったのですが、両名ともとても説明がわかりやすかったです。

AI研究所のセミナーの様子
AI研究所のセミナーの様子

べた褒めしていただきありがとうございます。セミナー以外では勉強されましたか?

Webを中心にした情報収集や勉強をしています。
AIの全体感がわかったので、AI=闇雲にすごい、という感覚がなくなったのは大きかったですね。
また、中小企業の方がAIを自分で作ったという記事を見てから、私たちも何か作ろう!ということで感化されて動き始めました。

それが今回作成されたAIによる自動見積りですね。

そうです。弊社では光造形の3Dプリンターによる試作品作成を請け負っているのですが、造形時間と造形金額の見積りが属人化しており担当者の負荷が高い状態になっていました。
そこで、過去の見積りデータを利用して見積もりができる仕組みを作ろうと考えました。
営業マンでも見積りができる体制が作れると、受注までのスピードが上がってその分コストを下げた提案もできますからね。

なるほど。具体的にはどのように作られたのですか?

私はプログラム経験もなかったので、セミナーで教えてもらったMicrosoft Azure MLを使って、ドラッグ&ドロップで組んでいきました。
やっていることはほとんどセミナーの内容レベルです。
見積りをするときに重要になる項目は、造形する試作品サイズのXYZの大きさ、体積、精度などになりますので、これらの情報を入力データとして利用しました。
これらの情報を入力することで、造形にかかる時間を予測するAIができれば、見積もりをAIに任せることができるようになります。

最初は、過去のデータが取れている見積もり約120データ程度でスタートしました。
AIというとビッグデータという話が出ますが、セミナーでも「とにかく少ないデータでもやり始めることが大事」ということを伺っていたのでチャレンジしました。

少ないデータで始めた結果はいかがでしたか?

最初の頃はあまり精度が良くなく、大幅に見積もり時間が間違えることがありました。
やはりデータが大事なのだと感じ、試行錯誤しながらデータを増やしていきました。
データ数が250を超えたあたりから精度が良くなってきましたね。
AIの本職の人に言えば笑われそうなデータ数かもしれませんが、それでも十分に実用できるようなAIができるものだと感動しましたよ。

営業マンにも3DCADを使ってもらってAIで見積もりする、という流れを組もうとしており、今は試験的にExcelベースで手順書を作って仮運用してもらっています。
システムを組まなくても、一部分がアナログでも効率化できればそれに越したことはないですからね!
実際の運用にはまだ載せていませんが、現場の体感だと10%~20%程度の誤差で当たるAIになっています。

素晴らしいですね!今後の改善の方向性はありますか?

概ね問題ない精度が出始めていますが、特に小さい形状の見積り金額が外しやすいですね。
過去のデータが少ない影響かもしれません。このあたりの精度を上げていきたいですね。
ただし、現状でも小さい形状の見積もりはベテラン営業マンでなくても見積もれる程度のことが多いため、大きな問題とはなっていません。人間とAIが助け合いながらやっていけばいいと思う気持ちが大事な気がしています。

同社で造形された自動車グリルの3Dプリント試作品
同社で造形された自動車グリルの3Dプリント試作品

AIをうまく活用されていますね!今後の展望を教えてください。

実は、2021年1月稼働目標で、アメリカのLA郊外に工場を出そうとしています。
営業拠点と工場の拠点のため、経験の少ない現地のアメリカ人にもこのシステムを使って見積もりを出して貰おうと思っています。
切削加工の見積もりにおいても同じような仕組みを作っていきたいですね。

また、当初目的にしていた切削加工CAMの自動化というところは、開発にかかるコスト・時間・難易度の問題もあったため、AIではなく別のツールの運用を元に少しずつ進めていきたいと思っています。
VOSTさんはAI研究所の他に、AIによる設計(ジェネレーティブデザイン)ができるFusion 360や、3Dプリンター・切削加工を誰でもできるようにするセミナー(https://bizroad-svc.com/)も開催されているので、今後の製造業において頼もしい存在となると期待しています。

AIによって設計された部品
AIによって設計された部品(https://twitter.com/f360eva_fujimuy/status/1005823805808259072)

ありがとうございます。1つの技術だけではなく、最新の技術を複数組み合わせて使いこなす時代だと感じています。
谷口様のように新しいことにチャレンジできる方を増やせるようにこれからもがんばります!谷口様ありがとうございました。

ありがとうございました。

まとめ

いかがだったでしょうか。中小企業であっても最新技術を使いこなしていらっしゃる、ワクワクする事例だったのではないでしょうか。
ご興味のある方は是非イナック様に見積もりをしてみてください。AIが見積もってくれますよ♪

会社概要

株式会社イナック

http://www.kk-inac.com/

〒444-0811 愛知県岡崎市大西町揚枝23番地1

・業務概要

 

当社は試作品製作を専門に承る試作メーカーで御座います。
当社のコアコンピタンスである『ワンストップサービス』をベースとして、透明製品を中心に高品質・短納期でお届け致しております。また、既製品のねじ、シャフトに至るまで幅広い商材を扱っており『もの作りのコンビニ』として好評を頂いております。
中国へ独資で進出も行なっており、より幅広い御要求に応じることが可能です。材料、工法、デザイン、設計、3Dデータ作成、鍍金、塗装、検査・加工治具、組付け等、クライアント様で悩む必要はありません。
『ワンストップサービス』でムダを省け更なる短納期が実現します。作りたいものがあればまず御相談下さい。イメージでもOKです。アイデアを形にしてお手元にお届け致します。

 

ご連絡先

℡:0564-27-1855

データご送付メールアドレス:data@kk-inac.com

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AI研究所 研究スタッフ

【マサミ】

アメリカ・サンフランシスコにある情報メディアの専門学校を卒業。大手金融会社での事務経験を経て、2016年9月よりAI研究所に入所。見習い研究員として、AI技術を日々勉強中。


【三谷】

AIセミナー責任者、講師。AIについての幅広い知識を持ち、人に分かりやすく伝える技術を持つ。特にAIを事業や仕事に取り入れる方法について日々講義しています。

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